今年も呼ばれてきました、小羊クリスマス。 0歳児から5歳児に囲まれて、楽しい聖劇に心洗われる時間を過ごさせてもらいました。 (※小羊クリスマスに関しては、コチサニュース26号を参照) この公演の特徴は毎回山のようなプレゼントが配られること。 多分、親御さんや関係者の善意の寄付や参加費等でこの盛大さが成り立っているのでしょう。 コチサは、雇われのMCという身分なので、ギャラの他にこのプレゼントももらえちゃいます。 手作りクッキーの詰め合わせ、ケーキ屋さん仕込のホールケーキ、果物、カツサンド、ぬいぐるみのお人形、そして何より楽しみなのが、こどもたちの手作りカレンダーです。 コチサは、毎年このカレンダーを下げて暮らしているのが習慣になっているので、もうこのカレンダー無しでは新しい年が迎えられません。 えっ? なんと今年は手作りカレンダーが、現物を一枚一枚写真に撮ったフォトカレンダーになっている・・・ 担当者 「あっ、コチサさん、コチサさん」 コチサ 「あっ、おはようございます」 担当者 「もうプレゼントもらっちゃった?カレンダー印刷物になっちゃったでしょ」 コチサ 「えぇ、今見たところです」 担当者 「あれね、毎年大好評なんだけど。一枚一枚こども達との手作りでしょ。なかなか大変なのよ。部数が限られているからね。それで今年はその中の一つを写真にとって印刷版として作ったのよ」 コチサ 「良いアイデアですね。より多くの人に配ることが出来ますから。でもやっぱり質感が違いますね」 担当者 「そりゃやっぱりね。粘土や紙細工を使った立体感が出ないわよね」 コチサ 「そうですね。でもマンパワーにも限りがありますから仕方ないですね」 担当者 「はいこれ」 コチサ 「あっ、本物のカレンダー」 担当者 「コチサさんは毎回喜んでくれるから、最初から別にとっておいたのよ」 コチサ 「ありがとうございます、嬉しいです。じゃぁ印刷物の方をお返しします」 担当者 「いいのよ、両方使って」 やったぁ! これで今年も良い年を越せる。 さぁ聖劇だ。 本来の仕事に戻るか・・・ 舞台袖で準備をしていると、毎年のこと、こどもたちがやってきます。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 少女A 「ねぇ、あすかちゃんは?」 コチサ 「あすかちゃん?ちょっとわからないなぁ」 少女A 「ふーん、じゃぁ一緒に遊ぶ?」 コチサ 「あすかちゃんの代わりに?遊びたいのはやまやまだけど、今出番を待ってるところだから」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: この様子につられて集まって来る子供たち。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 少年B 「何やってんの?」 少女A 「今、メグちゃんと話してるの」 少年B 「ふーん、この人メグちゃん?」 少女A 「うん、お友だちなの」 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: おかしい・・・ こどもたちはこの会話に全然違和感を持ってない。 椅子に座っているとはいえ、その座高の高さを考えたってコチサはどう考えても大人だろう。 でも、この子たちの中では、コチサはお友だちの「メグちゃん」として存在している。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 少年B 「ねぇメグちゃん、お母さんは?」 コチサ 「うん、おうち」 (あらあら、コチサもついこども言葉になっちゃった) 少女C 「じゃぁ、うちの車で帰ればいいよ、ママに頼んであげる」 コチサ 「うん、でも悪いから」 少年D 「大丈夫だよ、かすみちゃん家、お金持ちだから」 少女C 「うんそうだよ、うちお金持ちだから大丈夫だよ、ねぇ一緒に帰ろうメグちゃん」 コチサ 「うん、じゃぁお願いしちゃおうかな」 少女A 「ねぇメグちゃん、お花の髪飾りつけてあげようか?」 コチサ 「いや、いいよ」 少年B 「だめだよ、今日は女子はみんなつけるんだよ」 少女C 「そうよ、ダメよ。かすみが付けてあげる」 開演前のひととき、こどもたちにいじられること数十分。 メグこと、花飾りをつけたMCコチサはようやく舞台に立つ事が出来ました。 キリスト役の0歳児のこどもが泣かなかったら、来年は良い事が起こる。 このコチサのジンクスは、元気な丸々とした0歳児のおかげで今年も無事に達成されました。 それにしても、0歳児から5歳児までが同じ舞台に立って、こんな長時間の劇を繰り広げる・・・ 毎年の事ながら感動ものです。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 世界ではじめのクリスマスは、ユダヤの田舎のベツレヘム 宿にも泊まれず家畜小屋で、マリヤとヨセフの二人だけ・・・ ちょっぴり悲しげな音楽に乗って歌うこのシーンは、舞台が終わってもつい口ずさんでしまいます。 香川の田舎のこどもだったコチサにとって、クリスマスはショートケーキを買ってくれる日でしかなかった。 キリスト様もマリヤ様も何にも知らなかった・・・ 東京のこどもたちは、こんなところで歌を歌って踊って演技して、何ておしゃれなんだろう! この小羊クリスマスの仕事以外では、相変わらずクリスマスはケーキを食べる日としか考えていないコチサが、年に一回妙に清らかな気分になれる日、それがこの小羊クリスマスなのかも知れません。 こどもたちの演技に負けないような、感動的なコメントで舞台を締めたコチサに、さっきのこどもたちがやって来ます。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: こどもたち 「メグちゃーん!」 おかしい、絶対おかしい。 この子たちだって、今の今までコチサの司会ぶりを見ていただろうに。 どうしてそれがお友だちのメグちゃんになっちゃうんだ? 結局、かすみちゃんのお家のお車での送りは丁重にお断りして、一人帰路についたコチサですが、帰り道、ウィンドウに映る自分の姿が妙に気にかかりました。 ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: コチサ 「何が、こどもに見えるんだろう?もしかしたら、頭の中身かな?」 小羊クリスマス「聖劇」出演の皆さん。 今年も素敵な舞台をありがとう! |
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