No.393 「レジスターとして生きる」 2004.4.6
 gifアニメ・・・レジスター

 今日から新学期が始まりました。

 コチサの妹の娘たち2名も、それぞれ進級しました。

 まだ小学校低学年ですが、少しずつ世間の荒波にもまれ、かつての純粋さが失われていくようです^-^;

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 コチサ
 「特に姉のブーは、少しこづるくなってきたね」

 妹・園子
 「・・・」

 コチサ
 「私に何か買って欲しいのを、妹のフーに言わせるんだよ」

 妹・園子
 「恥ずかしがってるんとちゃう?」

 コチサ

 「いや違う。狡賢くなっているんだ」

 妹・園子
 「・・・」

 コチサ
 「妹のフーがかわいそうだよ。フーはまだ純粋だね。お母さんの園子がしっかり見てなくちゃ、ブーの将来が大変だよ」

 妹・園子
 「ふーん」

 コチサ
「な、何?そのふーんって?人がせっかく心配してるのに(`_')」

 妹・園子
 「じゃぁお姉ちゃんは、ブーよりフーの方が好きなんやな」

 コチサ
 「いやそんな、どっちが好きなんて、子供じゃないんだからコチサは言わない。どっちも可愛い姪っ子だい\(^_^)/」

 妹・園子
 「でも、どっちか言うたらフーなんやろ」

 コチサ
 「ま、まぁね。ブーはこづるい(`_')、フーはそのブーにいいように使われてるからな」

 妹・園子
 「ふーん」

 コチサ
 「だからなんなの(`_')、そのふーんってのは(`_')」

 妹・園子
 「私は、ブーもフーも好きよ」

 コチサ
 「そりゃ自分の子供なんだから当然じゃん」

 妹・園子
 「ブーは誰かさんにそっくりなんよ」

 コチサ
 「ん?」

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 ・・・ン十年前

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 お父さん
 「全くお前という奴は!手に負えんきかん坊やな(`_')」

 コチサ
 「違わい、これには訳が・・・(チーン)」

 お父さん
 「言い訳はするな(`_')」

 コチサ
 「(じゃぁとりあえず黙っておこっと)・・・(チーン)」

 お父さん
 「こらお前たちは怒られているんやで、何とか言え(`_')」

 コチサ
 「だから園子が・・・(チーン)」

 お父さん
 「妹のせいにするな(`_')」

 コチサ
 「(じゃぁどうすればいいんだい)・・・(チーン)」

 お父さん
 「お父さんは、正直に罪を認める子が偉いと思う」

 コチサ
 「認めると褒められるんか?・・・(チーン)」

 お父さん
 「褒められるわけないやろ、悪い事をしたんやから。怒られるんや」

 コチサ
 「(チェッ)・・・(チーン)」

 お父さん
 「さぁ誰が悪いんや」

 コチサ
 「園子!・・・(チーン)」

 お父さん
 「そうか園子か、じゃぁ園子にはアイスクリームを買ってやろう」

 コチ
 「な、なんでじゃ?・・・(チーン)」

 お父さん
 「悪いって認めたんやから反省もしとるやろ、お父さんは反省をしとる人間を叱るほど怖い人間や無い」

 コチサ
 「お父さん!実はコチサがやりました。悪いのはすべてコチサです。反省してます・・・(チーン)」

 お父さん
 「やっぱりお前か。全くとことんまでシラをきりとおしおって・・・母さん、こいつを押入れにぶち込んでやってくれ」

 お母さん
 「あいよ」

 コチサ
 「な、なんでじゃ?(どこで計算が狂ったんじゃ)・・・(チーン)」

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 お父さん
 「母さん、わし、あいつが話し終わったあと、チーンという音がする気がするんやけど、なんやろな?」

 お母さん
 「レジスターの音ですよ」

 お父さん
 「レジスター?」

 お母さん
 「サチコの頭の中にはレジスターが入っているんですよ。うまくいい逃れるためには、どこまで言えばいいかとか、誰を犠牲にすればいいかとか、そういうことをいちいち計算しながら話してるんですよ」

 お父さん
 「それで1回1回、チーンって鳴るのか」

 お母さん
 「そうみたいですね。目を見てるとクルクル動いて、止まってからチーンと鳴るから、なんかスロットマシンみたいで面白いですよ、あの子は」

 お父さん
 「そんな他人事みたいに・・・自分の子なんやで。この歳からこんなにこづるくて将来が心配や」

 お母さん
 「大丈夫ですよ。大人になったらさすがにチーンという音は出さないでしょ」

 お父さん
 「母さん、そういうことやないで(ーー;) わしは、あいつのこづるさを直さなあかんと・・・」

 お母さん
 「無理ですよ、お父さん。私たちいろいろやったじゃないですか。祈祷師さんを呼んだり、疳の虫の薬を飲ませたり・・・もうやるだけやったからいいんですよ。きっとそれなりに生きていくと思いますよ」

 お父さん
 「・・・」

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 コチサ
 「本当にそんな会話があったの?」

 妹・園子
 「うん、わたしアイスクリームを食べながら聞いてた」

 コチサ
 「やっぱりアイスクリーム食べてたんだ。人が押入れに閉じ込められて泣いている時に(`_')」

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 妹が言うには、ブーはコチサに、フーは園子に似ているそうです。

 そうすると3番目の長男ウーは、浩二に似てくる事になるのでしょうか?

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 妹・園子
 「お姉ちゃんは、ブーのする事が自分を見ているみたいな気がするんやろ」

 コチサ
 「そっかなぁ」

 妹・園子

 「私は、ずーとお姉ちゃん見て育ったから、ブーのすることが懐かしいんや。それに、だからフーがそれで悪影響を受けない事も知ってる」

 コチサ

 「ねぇコチサは本当にレジスターみたいに計算高かったの?チーンという音をさせてたの?」

 妹・園子

 「確かにどんなに悪い事が見つかっても、すぐには白状せんかったな。少しずつ小出しにして逃げ切ろうとしてたわ」

 コチサ
 「・・・」

 妹・園子
 「だからお父さんもお母さんも、先ず外堀を埋めて証拠を固めてから叱るようにしてたらしいわ」

 コチサ
 「・・・」

 妹・園子
 「でもそのおかげで、私は今、母親としてとても助かってるよ」

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 そういえばさっき妹は、「ブーもフーも好き」って言ってたっけ。

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 コチサ
 「って事は、園子はコチサのことも好きなんだね・・・(チーン)」

 妹・園子
 「そりゃそうやろ、姉妹やもん」

 コチサ
 「(しめしめ)・・・(チーン)」

 妹・園子
 「^-^;」

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