2004年も、コチサの「ボイスプレゼンテーション」に遊びに来ていただきまして、ありがとうございました。
ほとんど「コチサニュース」と「コチサボイス」の更新がメインの運営でしたが、コチサ的にはほとんど更新されなかった「大道芸への道」にも大きな進展があり、なかなか充実した一年でした。
またひっそり営業させていただいている「営業コチサ」におきましても、毎月途切れることなくお申し込みもいただきました。
とくにナレーション学校の学生さんや、リタイア後の勉強にと年配の方からの学習目的での「外郎売りCD」のお申し込みは、「言葉・話すこと」を職業としているコチサとしては身が引き締まる思いで、毎回発送をさせていただきました。
2004年、コチサのHPを訪れていただいた全ての皆さまに、心より感謝をさせていただきますと共に、2005年もまた2004年以上に、足繁くご訪問を賜りたいと願っております。
これからもコチサの「ボイスプレゼンテーション」をどうぞよろしくお願い致します。
尚、新春は1月12日を「初・更新」日と予定しております。_(._.)_
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コチサ
「・・・やったぁ、2004年の最後の更新完了だい(^o^)」
社長
「ご苦労さま」
コチサ
「本当にご苦労だよ。年末年始をまたぐからね。今年とか来年とか書けないから、なかなかナーバスになったよ」
社長
「毎年のことなのに・・・^-^;」
コチサ
「じゃぁ、良いお年を(^o^)/~~」
社長
「えっ?あのー」
コチサ
「ん、何(`_')」
社長
「今、私は何してる?」
コチサ
「さぁ〜?」
社長
「大掃除をしてるんだよ」
コチサ
「ふーん、じゃぁねぃ(^o^)/~~」
社長
「・・・」
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というわけで、めでたく3年連続年末の社内大掃除を回避したコチサは、2005年が輝ける年となるように密かな修行に出かけるのであった^-^;
ここは都内某所、丸亀寺(仮称)・・・
今の住職の宗吉翁の息子「珍念(ありがちな名前だ^-^;)」は、現在修行の真っ最中。
今年は除夜の鐘を打つという大役を仰せつかり、毎日深夜の鐘つき稽古です。
鐘つき稽古といっても、本当に音を出したらご近所の皆さまに「あれ、もうお正月?」と勘違いをされてしまいます。
そこで鐘本体の鐘木が当たる所には大きなスポンジを付け、鐘木の先も真綿で幾重にも包んだ「消音対策」をして望みます。
だから練習中の珍念のついた鐘の音は「ムニュ、ムニュ」となんとも不思議な音がします^-^;
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宗吉翁
「珍念、腰が入っとらんからそんな情け無い音しか出んのぞ」
珍念
「はい、和尚さま」
宗吉翁
「ほら境内を見てみい、今年もコチサさんがお百度を踏んでおる」
珍念
「はい、和尚さま」
宗吉翁
「こんな寒さに裸足で、冷たかろうに、寒かろうに」
珍念
「でも和尚さま、何ゆえにコチサさんは、毎年この時期にああして辛い修行をされているのですか?」
宗吉翁
「コチサさんはなぁ、今年もこのあと実家の讃岐に帰るのじゃ」
珍念
「それはわかっております。珍念は、コチサさんが何ゆえにと質問しているのでございます」
宗吉翁
「コチサさんは、たくさんのファンに支えられて仕事をしておる。今年もこうして無事に実家に帰って父上君・母上君にお会いできるのもファンのみなさんのおかげと思っておるのじゃ」
珍念
「コチサさんは偉くなられても謙虚を美徳とされているのですね」
宗吉翁
「そうじゃ、表向きにはイメージとして「いい加減さ」を売っているが、陰ではとても謙虚で気配りに満ちたお方じゃ」
珍念
「それでお百度の意味はなんでございます?」
宗吉翁
「実はお百度ではないのじゃ。コチサさんは、ああしてファンの一人一人の幸せを祈っておるのじゃ。コチサさんのファンは百人じゃあるまい。もう千度、いや1万度のお参りを繰り返しておる」
珍念
「それでコチサさんは、もうかれこれ10日間も深夜にこうして通われているのですね」
宗吉翁
「珍念、お前の鐘をつく手を見てみろ、辛いか?しびれておるか?」
珍念
「はい、辛うございます、しびれて感覚が麻痺しております」
宗吉翁
「そうか、じゃぁコチサさんの足を見てみろ、どうじゃ」
珍念
「太うございます、硬そうでございます」
宗吉翁
「そんな事は聞いていない。コチサさんもそんな事は聞きたくないはずじゃ(全くだぜ、余計なお世話だぜ(`_'))、珍念、もう一度聞く、コチサさんの足はどうなっておるのじゃ」
珍念
「血が出ております。足指が今にももげそうなほど、寒さにマヒしているようにございます」
宗吉翁
「そうじゃ、しかしコチサさんの口からは、一言も辛いとかしびれるとかは聞こえんがのぉ」
珍念
「でも和尚さま、コチサさんは何かを喋っているようでございます。ネを上げているのではないのでしょうか?」
宗吉翁
「そう思うか、じゃぁ耳を澄まして聞いてみるがよい」
コチサ
「(はぁはぁ、はぁはぁ)」
珍念
「荒い息だけで、何も聞こえませぬ」
宗吉翁
「甘いのぉ、珍念。心の声が聞けぬのか。もっと精神統一をせんかぁ!」
珍念
「はい、和尚さま」
コチサ
「(はぁはぁ)イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても、ご存じない方には、正身の胡椒の丸呑、白川夜船、さらば一粒食べかけて、その気味合をお目にかけましょう(はぁはぁ)」
珍念
「和尚さま、コチサさんは《外郎売》をそらんじております」
宗吉翁
「わかったようじゃの」
珍念
「コチサさんは、体に世界の人々の幸福を祈る試練を受けながら、心では自己鍛錬の修行を続けております」
宗吉翁
「そうじゃ。謙虚な気持ちだけではない、ファンの人に感謝しながらも、その感謝に応える修行も欠かさないのじゃ」
珍念
「和尚さま、珍念は目が覚めました。鐘をつく本当の意味が今ようやくわかりました。ただ参拝客の為につくのではないのですね。参拝客の幸せを祈ってつくのだけでは足りないのですね。より参拝客の幸せを祈って鐘をつける身分になれるよう、もっと自らの精進を込めてつくのでございますね」
宗吉翁
「そうじゃ、そうしてこそ、参拝客の皆さんの真の幸福が叶えられるのじゃ」
珍念
「コチサさま、ありがとうございます。珍念、目が覚めました」
宗吉翁
「コチサさんには聞こえんよ。聞こえんからこそコチサさんの魅力があるのじゃ」
珍念
「コチサさま・・・」
宗吉翁
「どうやらコチサさんも、一万回目のお百度が終わったようじゃのぉ。これで晴れて気持ちよく実家に帰れることじゃろうて・・・」
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その年の丸亀寺の除夜の鐘は、多くの人々の心を打ち、涙を誘ったといいます。
人々は、その涙は汚れし人々の邪念であり、罪人の悔恨の情であると噂をしあいました。
丸亀寺の除夜の鐘、そして鐘木をあずかる珍念の名が世に広まった陰に、
この女性の存在があったことは、後々大僧正となった珍念翁が回顧録を出版する数十年後まで公に知れることはなかったといいます。
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コチサ
「みなさま、珍念あけましておめでとうございます^-^;」
社長
「おい、これだけ話を作り上げておいて、オチがダジャレかい^-^;」
コチサ
「2005年、皆さまの幸せをお祈り申し上げますm(_ _)m」