妹の実家が今年は大盤振る舞い、家族一同を引き連れて、四万十川へ夏休み旅行へ出かけることになったそうです。
なんと、コチサの実家の両親も誘われたそうです。
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お母さん
「ありがたかったけど、田んぼがあってお断りしたわ」
コチサ
「コチサのとこには招待状が来てないじょー」
お母さん
「当たり前やろ、なんでわざわざ東京から呼ばなあかんの」
コチサ
「でもなんだね、どうしたんだい今年は・・・何か大儲けをしたのかね^-^;」
お母さん
「そんなの知らんで。ただ家族みんなで旅行に行こうって思っただけやないの?」
コチサ
「でも今年に限ってって変じゃない・・・きっと何かアブク銭が入ったんだよ」
お母さん
「お前ってやつは・・・┓(´_`)┏」
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コチサ
「あっ、園子久しぶり、ブクブク^-^;」
妹・園子
「なんやそのブクブクって?・・・いかにも下心ありそうな電話やなぁ」
コチサ
「(ず、図星(>_<))・・・そ、そんなわけないでしょ、ただのご機嫌伺いだよ^-^;」
園子
「ふーん^-^;」
コチサ
「ところで毎日暑いね」
園子
「そうだね」
コチサ
「そっちは大雨が大変だったそうだけど、水不足も解消されて何よりだね、ブクブク^-^;」
園子
「ありがとう、香川の水不足まで心配してくれて^-^;」
コチサ
「そりゃそうだよ、故郷だもん、気になるさぁ(^o^)」
園子
「それはそれは^-^;」
コチサ
「時に園子ちゃん」
園子
「(来たな^-^;)」
コチサ
「この夏は大規模な家族旅行だそうで・・・ブクブク^-^;」
園子
「耳は早いね・・・まさか一緒に行きたいっていうんじゃないやろな^-^;」
コチサ
「とんでもない、こっちは東京だよ、そんなことは無理だよ・・・ブクブク^-^;」
園子
「じゃぁ、この会話の真の目的のヒントは、会話の後に密かに聞こえるブクブクってやつやね^-^;」
コチサ
「えっ、そんなこと言ってないじょー、ブクブク^-^;」
園子
「もうわかったから、何が言いたいのか言ってごらん^-^;」
コチサ
「へい、じゃぁお言葉に甘えまして・・・」
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いや、実はですね、最愛の妹・園子さん。
なんでもこれは噂に過ぎないんですが、お宅の家族の誰かが、宝くじを当てるなど「アブク銭」を手にしたのではないかという話が流れていましてね。
まぁ噂は噂なんですけど、なんせ狭い田舎です。
強い絆の近所付き合いも、お互いが苦しい生活を助け合っていればのこそ・・・
「アブク銭」など、手にしてしまうと、どこにねたみそねみが生まれるかわかりゃしません。
その点、東京は違います。
隣人といっても顔さえ知らない人々です。
隣が何をしようと、気にもしないし興味さえありません。
どうでしょう、ここは一つ、アブク銭をタンス貯金するなど危険なマネはやめて、この頼りになるお姉さんに預けてみませんか?
いや、ただで預けろとはいいません。
10年後には2倍、いや3倍にしてお返しも可能な、ビックチャンスですよ・・・
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園子
「
ば、ばかもの(`_')」
コチサ
「な、なんだよ、でかい声で・・・鼓膜が破れたらどうすんだよ(`_')」
園子
「全く呆れてモノがいえないね(`_')」
コチサ
「呆れてって・・・失敬だな、コチサはただ心配して言ってあげてるだけなのに・・・」
園子
「全くアブク銭なんて人聞きの悪い、誰が言ったんやろな」
コチサ
「本当だよ、失敬にもほどがあるよ、ブクブク^-^;」
園子
「まぁ犯人の察しはつくけどな」
コチサ
「えっ、誰?誰?」
園子
「(お前だ、バカもの!)・・・まぁそれはええとして・・・姉ちゃんも、そんな心配には及ばんから安心しててええで」
コチサ
「えっ、何で?」
園子
「これはな、家族みんながコツコツ爪に火を灯すように頑張って貯金をしてきたお金やからな・・・」
コチサ
「えっ、宝くじじゃないの(T_T)」
園子
「当たり前やろ。毎日毎日コツコツと頑張れば、年に一回くらいは家族で幸せな旅行が出来るのや。頑張ったご褒美や。そしてそのご褒美を満喫してまた頑張れるのや」
コチサ
「ふーん、ありがち過ぎてつまんねー」
園子
「余計なお世話だよ」
コチサ
「庶民的すぎるぞー!」
園子
「その庶民からたかろうとしたのは、どこのどいつじゃい(`_')」
コチサ
「し、失敬だな・・・だ、誰がたかろうなんて・・・」
園子
「それも何の工夫も無い、教科書に載っているような詐欺の常套句で・・・」
コチサ
「じゃぁねい、また電話するねぇ〜バイバーイ(^o^)」
園子
「おい、待て・・・待て、サチコ!!!(ツーツーツー)」
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ふぅー・・・
全くお母さんのやつ、何がアブク銭だよ、おかげでコチサは妹に詐欺と間違えられるところだったじゃないかい・・・
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お母さん
「私は、何も言ってへんで、お前が勝手にやってるんやろ・・・全く妹からカネをむしりとろうとするなんて・・・」
コチサ
「むしりとろうなんて失敬だな・・・ただたくさん持っているなら2倍、いや3倍に増やしてあげようと思ってさ・・・」
お母さん
「世の中にお前にひっかかる人間がおったら会ってみたいわ」
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さぁどうする?
お母さんに会う勇気ある人、いますか?