9月に入って、一層厳しい状況に置かれているコチサは、日々必死の営業活動に勤しんでいます。
しかし・・・
営業って難しい・・・
普段の人間関係ならば、コチサは冗談を言い合ってその場を仕切ってしまうタイプなのですが・・・
頭の中に、
「今日は営業で来ているんだ。仕事をもらいに来ているんだ」
という気持ちを持つと、途端に不自然な会話になってしまいます。
どうも子供時代からの潜在意識の中で、「営業=押し売り」のようなイメージが出来上がってしまったのかも知れません^-^;
喋れなくなってしまうのです・・・
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プロの営業ウーマン、シャーク杏ちゃん
「社会人になって知り合った人たちってみんな仕事関係でしょ。そんな人たちと仕事抜きで関係を作ろうとする方が変だよ^-^;」
コチサ
「そんなことないじょー、みんなお友だちだじょー」
シャーク杏
「学生時の友だちなら、共通する思い出もあるし、話はいくらでも弾むでしょ」
コチサ
「うん(^o^)」
シャーク杏
「でも仕事で知り合った人に、仕事の話をしないと話が成り立たないでしょ」
コチサ
「趣味の話とか、コチサの大ボケ話をすれば笑ってくれるよ(^o^)」
シャーク杏
「その人たちにだって、趣味の話をする昔からの友だちもいるし、人の話で笑いたいのならお笑い見に行くでしょ」
コチサ
「・・・」
シャーク杏
「出会い系のコンパで知り合った人たちじゃないんだからさ」
コチサ
「当たり前じゃん、仕事関係で知り合った人たちだよ(`_')」
シャーク杏
「じゃぁそんな人たちの中で、仕事をもらったり頼んだりする話をしないで、趣味の話をしてたら、それこそ「こいつ何しに来たんだ」って思われると思わない?」
コチサ
「相手もコチサが営業の話をするのを待ってるってこと?」
シャーク杏
「当たり前じゃん、その為に約束をして、わざわざ時間空けててくれてるんだよ。それをバカ話して「はい、さようなら」じゃ相手に失礼じゃん」
コチサ
「こいつ、図々しく仕事をくれ、なんて言いに来やがったよ・・・とか思われない?」
シャーク杏
「あのさ・・・^-^;・・・営業って言うのは「仕事」なんだよ。コチサがマイクに向かって10分話して胸を張ってお金もらうように、私も営業して仕事をもらって胸を張ってお金をもらってるの」
コチサ
「でもなぁ・・・なんか「今日は営業に来ました」って思うと、萎縮しちゃうんだよなぁ〜」
シャーク杏
「それ以上言うと、私の仕事をバカにしてると思って怒るよ(`_')」
コチサ
「だってぇ〜(>_<)」
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・・・ということで、シャーク杏ちゃんに付いて「営業」の勉強をさせてもらうことにしました。
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シャーク杏
「こんちはー」
営業先の社長
「おう、いらっしゃい」
(コチサ
「ここまではコチサと同じだ^-^;」)
シャーク杏
「社長、今、何困ってます?」
営業先の社長
「お金がなくて困ってるよ^-^;」
(コチサ
「いきなり単刀直入だぁ・・・
でも返す社長の返事は普段でも
よく雑談で聞くパターンだ」)
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コチサの場合だったら、この社長がこう答えた段階で「お金ないから、仕事頼めないよ」と拒否されたと判断して、バカ話に切り替えます。
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シャーク杏
「じゃぁ一緒に儲けましょうよ」
営業先の社長
「じゃぁ仕事取ってきてよ(^o^)」
(コチサ
「ほら、やっぱりこの社長、望み無しだよ・・・
もうイヤだよ、帰ろうよ(>_<)」)
シャーク杏
「もちろん喜んで取ってきますよ(^o^)・・・とりあえず今急に必要なのはどんなものですか?」
営業先の社長
「そうだなぁ・・・実は今、来春のコンサート企画やっててね。とりあえず安くV作ってくれるところの当たりが欲しいな」
(コチサ
「すげー、社長をマジ答えさせてる・・・
そうだよね、
自分の会社のこと聞かれたら
マジに答えるよね^-^;」)
シャーク杏
「じゃぁ当たってみましょうか?2,3当てがありますよ」
営業先の社長
「そうかい、頼めるかい・・・じゃもう少し詳しく概要を説明するね・・・おっ出たな、千人手帳^-^;」
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シャーク杏ちゃんは、鞄の中から分厚いシステム手帳を取り出しました。
「千人手帳」と言われるのは、この手帳にシャーク杏ちゃんの千人のネットワークが記入されているからだそうです。
社長の話を聞き、その場で、2,3人に電話をするシャーク杏ちゃん。
そして・・・
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シャーク杏
「この会社とこの会社が、映像関係をやっていて、特にこっちはその分野を得意にしています。私が繋ぎますから、来週でも日にちを決めてもらって少し話を進めましょうよ」
営業先の社長
「そうだな・・・別に急ぐ事ではないけど、話といても悪い事じゃないしな」
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シャーク杏ちゃんの会社は、人材派遣業です。
今回の映像の仕事は、杏ちゃんの会社の仕事としては役に立ちませんでした。
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コチサ
「でもこれで恩を売ったし、次に繋がるってことだよね(^o^)」
シャーク杏
「ううん、恩を売ったとは思ってないし、今回の件から次に繋がる事はないと思うよ」
コチサ
「じゃぁ無駄足?」
シャーク杏
「あの社長にとって映像会社を捜す事は、緊急の要件じゃなかったんだよ。ああいう質問をされるとね、ほとんどの人は、緊急の仕事じゃなくて、いずれ必要になりそうな仕事を言うんだよ」
コチサ
「じゃぁ、どうでもよい仕事を頼まれちゃったってこと?」
シャーク杏
「違うよ、一番大切な仕事を頼まれたんだよ。あの場で言うのは、緊急じゃなくても、頭から離れない気にかかっている事なんだよ」
コチサ
「?」
シャーク杏
「それは緊急じゃなく重要なこと・・・つまり一番大切なことなんだけど、緊急な仕事に追われてなかなかやらない事だよ」
コチサ
「わかんないよ(>_<)」
シャーク杏
「この映像の仕事は、早めに手を打ったことで余裕を持って進むと思うし、社長も良い気分で仕事が出来ると思うんだ・・・」
コチサ
「杏ちゃんのおかげってこと?」
シャーク杏
「私と仕事の話をした事で、自分から気がついたと思うかもしれないけど・・・」
コチサ
「・・・」
シャーク杏
「あの社長は、私と話すときは仕事の話だとわかってる訳だし、それが必ずプラスになると思ってくれればいいの」
コチサ
「杏ちゃんの営業成績にはいつなるのさ」
シャーク杏
「いつかは・・・多分・・・」
コチサ
「なんだ、じゃぁコチサの営業と変わらないじゃん・・・コチサだって趣味の話とか大ボケ話をしてても、いつかは仕事をもらえる日がくるさ(`_')」
シャーク杏
「ううん、全然違うんだよ。今日のことメモ取った?」
コチサ
「とったさ(`_')」
シャーク杏
「じゃぁ後でよーく読み返して考えてみるといいよ。日本で5本の指に入る営業ウーマンシャーク杏と、営業と押し売りの区別の付かない新人営業コチサの違いを」
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考えたさ(`_')
よーく考えてみたさ(`_')
それでもわからないから、こうしてアップして、広く皆さんの意見を伺うんだい。