「コチシム」第2章次点作品

第2章のナイスな「コチシム」作品群

今回は特に皆さん長編で、
ディレクターコチサが編集させて頂きました。


[第2章次点作(その1)]
(都内−通りすがりのはびさんの作品です)

第3節 学校の先生が今だから語る(含『屁理屈コチサのルーツが明らかに』)

−小学1年生のときの担任渋谷教諭−
どうってことのない普通の子でしたよ。ただ、教室の隅っこの方で寂しそうにしていることが多かったかな?友達を作るのが下手でした。
−小学2年生のときの担任桃井教諭−
思いやりのあるいい子でしたよ。けがをして泣いている子を見つけたら、保健室に連れて行ってましたし、セミが地面にひっくり返って死んでいるのを見つけたら「可哀想」って言って、お墓を作ってあげたりしていました。
−小学3年生のときの担任前田教諭−
普通の子と違っていました。テストの時は、自分の分からない問題のところには、何か漫画を描いていました。まじめにやりなさいって怒ったことが何回もあるんですけど、全然聞いてないみたいでしたよ。
答えはいつもこういう感じでした。
「答えを選ぶところならどれかを選んだらいいけど、文を書くところは、答えが全然分からなかったら書けないでしょ。書けない余白はもったいないから何か描くことにしてるんです。有効利用しているんだからいいじゃないですか。」扱いにくい子でした。
−小学4年生のときの担任岩木教諭−
大風呂敷を広げる子でした。できないことでもできないって言わないんですよ。いつも「任せて任せて」っていってました。結構失敗していましたけど、期待を裏切られたはずの同級生からのウケはいつもよかったですね。
−小学5年生のときの担任雛形教諭−
私が担任になって最初の挨拶をしたとき、佐知子ちゃんはじっと私の胸を見ていました。その時はどうしたのかなーと思ってたんですけど、答えは2学期に家庭訪問したときに分かりました。
佐知子ちゃん、毎日毎日牛乳ばっかり飲んでいたそうですよ。おっぱいを大きくしたかったんですって。確かに私の胸って大きいですものね。ほほほほほ。
でもね、おっぱいは大きくなっていったんですけど、だんだん太っていってました。
−小学6年生のときの担任亜野留土教諭−
僕が担任になって最初の挨拶をしたとき、佐知子ちゃんはじっと僕の胸を見ていました。その時はどうしたのかな?と思ってたんですけど、答えは2学期に家庭訪問したときに分かりました。
佐知子ちゃん、毎日毎日ウェイトリフティングばかりしていたそうですよ。そういえば、学年の最初の頃にぽちゃぽちゃ太っていたのが、2学期にはすっきりと脂肪が落ちていましたね。
女の子はぽちゃっとしているくらいがいいと思うんですけどね。そうそう、脂肪がなくなっていくにつれて、しだいに色気が出てきましたね。
普通は、脂肪がなくなるとぎすぎすした感じになるんですけどね。可愛らしかったのが、綺麗になってきていました。

◆コチサの寸評

はびさん、コチサのこと本気で嘘つきだと思ってるでしょ。
 今回はびさんは各イベントを第1節から第3節と分けてそれぞれに物語を作ってくれました。大作なので今回は第3節の紹介だけになりましたが、第1節も良かったんです。
 コチサが恋心を覚えた男の子は、声のきれいな女の子が好きで声の低いコチサは相手にされないの。でもある日、コチサの喉に腫瘍が出来て高いきれいな声になってしまうの。良性の腫瘍でもありコチサはこの声を維持するために手術を拒否するの・・・なんか将来の布石がバシバシひかれて結構ロマンチックだったんだけど「初恋」関係は第3章になるので割愛しました。
 ところで「通りすがりのはびさん」とは長いメール交換で、本当にコチサを「屁理屈コチサ」と思ってる節があるわ。「辛口コチサ」というセカンドネームをつけたのも彼だし・・・


[第2章次点作(その2)]
(住所不明−Trust meさんの作品です)

 どうやら章の後半にいけばいくほど難しくなってくるようなので早めに投稿します。しかし第1章はいつ始まっていつ締め切ったんですか?
 (コチサ注:「コチシム」はもともとメールの交換の中で自然発生的に生まれた企画で1章はメール友達の中で完結してしまったのです)

 第2章は素質の片輪が出てくるところですよね。
 西田佐知子ファンの父親はなんとしても娘を歌手にしたかったので佐知子に幼いうちから必死に歌を覚え込ませた。時には優しく、しかしほとんどの時は厳しく。佐知子はこの父親が鬼に見えた。これが将来のトラウマになっていくんです。

 そして佐知子は練習が嫌であれこれと理屈を付けては練習を逃げるわけです。しかしその度に捕まり「そんな嘘をつく口はどの口だ」と思いっきり口をつねられるんです。
 最後には逃げるところがなくなり、近所のお寺に逃げ込むんです。ご本尊の中まで逃げればさすがに追ってはきません。そんな環境のなかでお経に馴染んだ佐知子はお経の梵字の奥深さと和尚さんの説法に感化され言葉の持つ重さに気がついていきます

 歌うことを強要され声を出すことを憎む佐知子と、和尚さんの説教に代表される言葉の力の魅力に惹かれる佐知子。
 この葛藤が幼児期の佐知子の核となり、ある時は教師をも攻撃する屁理屈コチサとして発散され、ある時は神童ともてはやされる理路整然としたディーベートの女王として君臨する、不安定な人格を形成していくことになったのであった。


◆コチサの寸評

 ん〜、難しすぎる。
 いいなと思ったのは第1章の「西田佐知子ファンの父」をうまくつなげてくれたことです。最終的に出版予定の「物語集コチサ歴伝」に載せるに当たって各章がスムーズにつながる必要があるしね。
 あとコチサ、仏教のことよくわからないけど「ご本尊、お経、梵字(これって写経?)、和尚、説法」の一連の流れに矛盾は無いのかしら?
 まぁコチサネームが「TrustMe」さんだし信用するか。
 あと、コチサのお父さんは優しくて素敵なお父さんだからね(最近毛髪に完全に嫌われたようだけど)


[第2章次点作(その3)]
(東大阪市在住−てっちゃんの作品です)

 佐知子は、最近隠れて自転車で通学している。片道約1時間かけてである。特に禁止されているわけではないが、両親は山道はあぶないのでバスで通学させていた。
 しかし、佐知子はあえて自転車通学をしている。それは、バスが嫌いなわけではなく自然の中に同体になれるのでそうしたのだ。

 ある日、いつもの様にボーイフレンド(佐知子はそれほど美人ではないが(コチサ注:おいおい)明るい性格のせいか、よく、もてるほうだ)と帰り道の小川で話をしている時に些細な事で喧嘩をしてしまった。
 それが、彼氏のやきもちだとわっかったのは数年たってからであった。

 その日は、とてもいやな一日になってしまったが、佐知子は
 "なによ、ちょっと嘘をついただけじゃない、嘘もほうべんよ。"
 などと、自分の都合のいい解釈をつけ高ぶる心を落ちつかせようとした。
 次の日も変な気持ちのままだったが、回りの人々に気づかれまいと、ぎくしゃくとしていた。そしてその日の帰り道。今日は一人だ、雨も降ってきた、山の道はガタガタだ。
 佐知子は下り坂で勢い余って崖の下へ自転車もろともおちてしまったのである。暫くして、気がつくと辺りはすっかり暗くなっている。どうしよう雨はやんでいるが、この辺りはめったに人が通らない所だ。
 しかたがない、佐知子は力の限りさけんだ。
 するとどうだろう、しばらくしてすぐに救助に大勢の人が集まった。
 学校の先生がいる、
 彼氏がいる、
 友だちも、
 当然両親もだ。

 無事に助け出されて佐知子はみんなにお礼をいって、そして問いかけた。
 "ここだと、どうしてわかったの?"
 みんなは、一斉に答えた。
 "そりゃ、君の声はどこにいてもすぐわかるよ"
 "君の声の聞こえた方向を地図で調べたらすぐだよ"
 佐知子は、嬉しいような恥ずかしいような複雑な心境だ。その事件は、後々の佐知子に大きく関わることを今は誰も知らない。
めでたしめでたし。


◆コチサの寸評

てっちゃんはコチサが「声」に目覚めるところを中心に書いてくれました。そういえばコチサはいつ頃から話すことが好きになったのか・・・思い出せない。
 しかし田舎の山道はまさにこんな感じ。おかげさまで足だけはエアロビクスの先生にも負けないくらい立派になったもの。


[第2章次点作(その4)]
(住所不明−昇さんの作品です)

 さてコチサは人並みはずれて不細工だった。
 学校ではいじめられっ子で、一番星を持っていない子だった。
 両親は嘆き、親戚は・・・・・・


◆コチサの寸評

はい、終わり!
 もう充分よ!
 昇さん、短いお付き合いでしたが、こんな形で別れが来るとは、コチサは淋しゅうございます。
 じゃぁね(^_^)/ ̄~~~~~


[第2章次点作(その5)]
(群馬県在住−支店長さんの作品です)

 先ずその前に一言、苦言を!
 70年生まれというのはちょっと苦しい。70年という年は大阪万国博覧会の年。この年高校2年だった私は修学旅行で万博に行ったのだ。(関係ないか)
 とにかく10年後に妹が、その5年後に弟が生まれたのだから、現在妹は15歳、弟は10歳。
 こんなのあるかい!
 コチサは15歳のときに「クイズ100人に聞きました」の関係者だった事になる。ま、この辺は今後考えることにしよう。

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 たいへんませていたコチサは小学校高学年の頃すでにハーレクインロマンスの中毒にかかり勉強がおろそかになっていた。 しかし、そのおかげでおとなの漢字は妙に知っている変な子供だった。

 あのおぞましい「子泣き山自転車盗難事件」で犯人逮捕のきっかけとなったのはコチサが聞いた犯人のわずかな会話だった。
 コチサと共にその場に居合わせた同級生の証言では「ニシン」だったが、コチサは「ニンシン」と証言し魚市場にむかいかけた警察官をみごと産婦人科医院へとUターンさせて、当日のカルテから犯人の割り出しに成功したのだった。
 当時は新聞にも載り、有名な子供であった。

 当時担任だった学校の先生はこう語っている。
 「5年生のときに(81年)香川県の仁尾町に太陽熱発電プラントが建設されましてねえ。うちの学校でも見学に行きました。コッちゃんは・・・、えと、コチサさんのことを当時はそう呼んでました。コッちゃんは別に頼まれてもいないのに太陽熱発電について勉強してましてね。バスのなかで、自分の歌の番のときにマイクを片手にそれを説明してましたっけ。よほど、歌が苦手だったんでしょうね。かわいそうに」
 先生は、かわいそうと見るが、結果的には同級生からやんやの喝采をあびる。
 レポーターとしての資質の片鱗をこの時初めて見せたのだった。
 間違っているところもあったけれどコチサの勢いに圧倒されたと先生は語る。

 コチサの大好きなおじさんで屁理屈をこねるひとがいた。
 おじさんは当時流行っていたルービックキューブを一度も完成させることができず「いいか、コチサ。世の中っていうのはこのパズルとおんなじだ。一回壊れたものはそう簡単にはもとには戻らない事になっておる。しかしこれを元に戻そうと努力するのが人間てもんだ。おじさんはたとえ一生かかってもこのパズルを完成させるぞ!」
 と力強くいいながらコチサにパズルを渡してそのまま昼寝に突入してしまった。おさな心にコチサは
 「言葉というものは、適当に使うと人に勇気を与える便利なものなんだなあ」と感じた。うどんを踏んだり、田植えをしたりするよりもコチサはおじさんのように言葉を使って世の中のためになりたいと考えた。


◆コチサの寸評

正確な時代背景が真実味を増しています。
 支店長さんは香川県出身かしら?ちなみに上にある時代背景、事件等は全部既存の事件です。
 もう最初の苦言が無ければ育成作品にもなり得たのに・・・・・コチサ、苦言は嫌いよ。
 さすがに現役の銀行の支店長さん、観察が細かすぎるわ。
 万博の歳、高校2年だったというと今43才?
 えっ?
 43才で支店長さん?
 エリートよ、エリート。
 こりゃ金の卵だわ。
 支店長さん素晴らしい作品ありがとうございました−−苦言も有り難く拝聴させていただきました。(変わり身の早いコチサです)