これまで、「ノートン・インターネットセキュリティ」は鬱陶しい奴でした。 インストールした時から、設定に継ぐ設定の繰り返し。 ネット接続は遅くなる、事務所のコンピュータとのLAN接続は出来なくなる、その都度繋がらないサポートセンターとのやり取りです。 何回インストールとアンインストールを繰り返したことでしょう。 その後も、いちいち顔を出してきては、あれやこれやと面倒臭いことを聞いてくる。 コチサ 「鬱陶しい奴だなぁ」 ノートン君 「すいません。でもこれも仕事で」 コチサ 「仕事って言ったって、こっちだって仕事をしてるんだから、毎回毎回いろんな所で顔を出されてあれこれ言われるのもなぁ」 ノートン君 「すいません。だからなるべく小さく目立たないように顔を出しているんですが」 コチサ 「当たり前だよ、でかい顔していちいち画面に出てきたら文句ももっと増えてくよ」 ノートン君 「すいません」 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ところが・・・ そんなノートン君が、満面の笑みをたたえて、でかい顔をして画面一杯に出てきました。 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: ノートン君 「じゃーん!コチサさん、コチサさん。ノートンです」 コチサ 「そんなのわかってるよ。それよりさっき、でかい顔して出てこないって約束したばかりじゃん」 ノートン君 「じゃーん!コチサさん、コチサさん。捕まえましたよ、捕まえました。ウィルスです」 コチサ 「へっ?」 ノートン君 「ウィルスですよ。その為に僕を雇ったんでしょ。コチサさんにお使えして早3ヶ月、その間、じゃまだ、鬱陶しい、アンインストールしちゃうぞ、などと陰口叩かれてきましたが、本日ついに本来の役目を果たしました」 コチサ 「じゃぁ、コチサのところにウィルスが送られて来たんだ」 ノートン君 「そうです。これですこのウィルスは・・・」 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: そして、ノートン君の長い説明が続きました。 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: コチサ 「そんな難しい事言われても良くわからないよ。で、退治したウィルスは消してくれたの?」 ノートン君 「いえ、隔離してあります。これが推奨設定ですので」 コチサ 「いいよ、いいよ、隔離なんかしなくても、消しちゃってよ」 ノートン君 「了解しました」 こうして、コチサはノートン君のおかげでウィルス被害から免れました。 良くやったぞ、ノートン君。 褒めてつかわす。 それにしても・・・ 人間でもこういう人って周りを見回すと結構いるなぁって気がしました。 社長 「普段は、目立たなくて、うざかったりするけど、居ないと肝心の時に大変なことになるって奴だな」 コチサ 「そうそう」 社長 「まぁ、君では無いな」 コチサ 「そりゃそうだよ。コチサはいつも必要とされているし、ちょっとでもいないと大変なことになるからね」 社長 「いや、うざいのは似ているけど、肝心の時っていうのが君にはないだろ」 コチサ 「失敬だな。コチサが陽になり、陽になり、この会社の為に尽くしているのを知らないのかね?」 社長 「でも決して、陰にはならない訳だな」 コチサ 「当たり前でしょ。美味しい所を逃す手はないからね・・・でさ、ノートンの話に戻るけど、砂太郎はどうかな?ノートン君かな?」 社長 「砂太郎は、目立たなくしてるけど別にうざくはないだろ。それに肝心の時っていうより、ほとんど毎週録音してもらって世話になってるじゃないか」 コチサ 「じゃぁうちのお父さんはどうかな?」 社長 「そんな、いきなり四国・香川・ローカルの話をされてもな」 コチサ 「テカリンで、小うるさくてうざいけど、でも一家の要、重要人物なんだ」 社長 「それお父さんに言ったら、喜ぶのかね、怒るのかね」 コチサ 「さぁー」 「普段は目立たなくて、うざくて、邪魔だけど、いざと言う時は、いないと大変なことになる・・・」 これって会社とかには実は絶対必要な人材で、こういう人が多く居る会社ほど、実は大きく伸びる会社なんじゃないかって気がして来ました。 さぁ!あなたの会社の「ノートン君」を捜そう! :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::: 社長 「以上、ノートン君にさえなれなかったコチサ君でした」 コチサ 「うるさいね。ノートン君さえ寄り付かない会社のくせして!」 チャンチャン |
<BACK | NEXT> |